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鵬学園調理学科生徒の夏季研修視察レポート ー能登地震復興支援プロジェクト「能登フードリバイバル」ー

2025年02月18日

鵬学園調理学科生徒の夏季研修視察レポート ー能登地震復興支援プロジェクト「能登フードリバイバル」ー

2024年7月、食団連の能登地震復興支援プロジェクト「能登フードリバイバル」の一つの施策として、石川県七尾市にある私立鵬学園高校調理学科の生徒を対象に、飲食店での夏季研修支援を行いました。本支援施策は、震災の影響で研修受け入れが困難になった和倉温泉地域の旅館に代わり、飲食店の現場で学ぶ機会をつくることを目的とするものです。

今回の研修支援施策では、株式会社バルニバービオーガストと株式会社エムアンドケイの全面的な協力をいただき実現が可能となりました。この場を借りて、両社の関係者に心から感謝申し上げます。プロジェクトの詳細については、以下のリンクをご参照ください。

▼鵬学園調理学科インターン研修支援についてプレスリリース

能登地震復興支援プロジェクト「能登フードリバイバル」について

研修支援の背景:研修先だった和倉温泉地域の旅館が被災、受入れ困難に

和倉温泉と能登地域の震災被害

能登地域は日本海側を代表する観光地であり、特に和倉温泉は、開湯1200年を誇る歴史ある温泉地で、その中心的存在となっていました。しかし、2023年1月に発生した能登地震により、多くの旅館や飲食店が営業困難に陥り、観光客数は前年比で50%以上減少し、旅館の再建など、いまだ復興の途上にあります。(石川県観光協会統計)。

鵬学園の伝統的な研修プログラム

鵬学園の調理学科では、毎年夏に和倉温泉の旅館での研修が行われ、生徒たちは調理技術や接客スキルを実際の現場で学び、今後の進路やキャリア形成について考える重要な研修プログラムでした。この研修は学習目的のみならず、地元企業と同校の関係性を深める重要な機会であり、生徒たちが地域社会の一員として成長する場としても活用されてきました。

復興支援と人材育成の融合

震災復興を進める中で、食文化と観光産業は地域の再生において重要な役割を果たします。同時に、飲食業界が抱える人材不足という課題も深刻化しており、若者の育成が急務となっています。本プロジェクトは、これら二つの課題を同時に解決する取り組みとして企画されました。

鵬学園夏季研修概要

研修の概要

  • 研修期間: 2024年7月24日(水)~7月26日(金)

  • 研修先:

    滋賀県: ザ・カレンダー、サンデーズベイクリバーガーデン、アイドリック

    大阪府: ガーブモナーク

    石川県: 金沢まいもん寿司本店、その他地域の飲食店

今回は、バルニバービオーガスト社が運営する滋賀県、大阪府の4店舗の研修の様子を視察レポートにまとめ、お伝えしていきます。

飲食業の魅力に触れ、未来の選択肢を広げる。初めての飲食店研修がスタート

↑バルニバービオーガスト・大久保さんと食団連家中事務局長

「生徒たちにとって、記憶に残る研修になれば」と語るのは、株式会社バルニバービオーガスト取締役の大久保強志さん。同社にとって学生の研修受け入れは今回が初めての試みであり、「この研修を通じて、生徒たちが将来の進路として『飲食店で働く』という選択肢を考えるきっかけになれば」との思いで受け入れを決定されました。研修プログラムには、地元産の野菜を使用したピザの調理体験などが盛り込まれ、生徒たちが飲食業の魅力に触れられるよう工夫が凝らされていました。

↑THE CALENDAR宿泊スペースでオリエンテーションを受ける生徒たち

13時ごろ、滋賀、大阪で研修予定の鵬学園生徒8名が宿泊・研修場所となる「THE CALENDAR」に到着。

今回、滋賀、大阪での研修組は、同社が運営するJR大津駅にあるレストラン「THE CALENDAR」に併設されるカプセルホテルに宿泊しながら、3日間それぞれの研修店舗まで通います。研修プログラムや宿泊施設のオリエンテーションを受け、さっそく生徒たちは割り振られた研修店舗へと向かいます。

↑それぞれの研修先へ向かう前の生徒とスタッフのみなさん集合写真

THE CALENDAR

今回、店舗研修だけでなく、宿泊場所としてもお貸しいただいた「THE CALENDAR」は、JR大津駅直結のカプセルホテルを併設した複合型施設です。大津の旅の拠点として、地域との連動、 人々のコミュニケーションの場を提供しています。地元食材を活かした創作料理やスイーツが魅力で、観光客だけでなく、レストランはランチからディナーまで、常に地域住民で賑わっています。また、大津駅は、JR京都駅からわずか10分というアクセスの良さから、訪日外国人のゲストも多く宿泊しています。

【生徒の感想】

◆学校では調理実習でも自分たちのために料理を作り、食べていましたが、今回、実際の飲食店の現場に入り、「誰かのために作る」ということは絶対に失敗できないことだとあらためて気づかされました。

◆私は今までアルバイトをした経験がなかったので、「仕事」というものをこの研修で知ることができました。とても貴重な経験ができました。今後の進路を選ぶ際の選択肢が増えたと思います。

 

【THE CALENDAR スタッフの感想】

◆飲食業に対して興味を持ってもらいたいという思いで、研修受入れに取り組みました。3日間という短い期間でのコミュニケーションで、いかに興味を持ってもらえるか、が難しかったですが、学生の皆さんと現場をともにし、私自身も初心にかえる事が出来ました。

SUNDAY'S BAKE RIVER GARDEN

SUNDAY'S BAKE RIVER GARDEN」は、滋賀県草津市の草津川跡地公園「de愛ひろば」に位置するピッツェリアです。広々とした店内と、四季折々の自然を感じられる開放的なテラス席が特徴で、公園内という立地を活かした心地よい空間を提供しています。

焼きたてのナポリピッツァや、地元産の新鮮な食材を使った料理が人気で、ランチ〜ディナタイムには多くの来店者で賑わいます。また、カフェやスイーツも評判で、訪れる人々に癒しのひとときを届けています。地域住民の憩いの場としてだけでなく、公園を訪れる観光客にも愛されるスポットです。

【生徒の感想】

◆初めての県外、さらに飲食店での研修だったので、色々な経験ができると楽しみにしていました。実際に営業中の飲食店の現場に入ってみると、予想以上に大変でした。ただ、コミュニケーションの大切さをあらためて学び、飲食店で働くという進路を考えてみたいと思いました。

【店舗スタッフの感想】

◆今回の研修が、料理に対するモチベーション向上につながったり、飲食店運営を実際に体験することで、今以上に飲食業に興味を持ってもらえれば嬉しいです。

◆料理を通して仕事の楽しさを伝えられたことは、良かった点だと思います。また、自分達が日々行なっている仕事の楽しさを教えることで、改めて私たちも飲食店の仕事の楽しさを再認識できました。

idyllic

idyllic」は、滋賀県守山市にある自然と調和した人気のトラットリアです。地元産の新鮮な食材を活かした創作料理や、バリスタが丁寧に淹れるコーヒーが楽しめるほか、薪窯で丁寧に焼き上げるナポリピッツァも人気メニューの一つです。四季折々の景色を楽しめるテラス席や温かな雰囲気の店内では、料理だけでなく、サービスや空間も含めて特別な食事シーンを提供し、ファミリーやお年寄りなど幅広い層に親しまれています。

【生徒の感想】

◆飲食店の仕事の大変さを知ることができた研修でした。効率よく作業するために色々な工夫がなされていることに気づき、とても勉強になりました。

◆飲食店運営において、調理から提供までの一連の流れを学ぶことができました。

【店舗スタッフの感想】

◆今後飲食業に興味はあるが経験がない生徒たちに対してどの様に接し、伝えるかなど、色々考えることができたので、今後の参考になりました。

GARB MONAQUE

GARB MONAQUE」は、大阪駅直結の便利なロケーションに位置する洗練されたカフェレストランです。都会の中心にありながら、開放感のあるスタイリッシュな空間が広がり、駅直結というアクセスの良さから、モーニングから深夜まで幅広く利用されています。

メニューはイタリアンやフレンチをベースとした料理が中心で、新鮮な食材を活かしたパスタやグリル料理が人気です。また、厳選されたワインやクラフトビールの品揃えも豊富で、料理とともに特別な時間を演出します。明るく広々とした店内やテラス席では、都会の賑わいを眺めながらリラックスしたひとときを楽しむことができます。

【生徒の感想】

◆実際に営業中のお店の厨房に入る体験をすることはなかなかできないので、貴重な機会になりました。作業をするときなど、返事を大きな声ですることが改めて大切だと学びました。

◆今回の研修を通じて、飲食店を運営していく大変さを今回の研修で体験しましたが、同時に飲食店で働く楽しさに触れ、将来の進路として考えたいと思うようになりました。

【店舗スタッフの感想】

◆研修する事でバルニバービと言う会社をもっと知ってもらい、進路の選択肢の一つになれば嬉しいです。飲食を目指している学生の皆さんに対して、どうすれば飲食の魅力が伝わるかをすごく考えました。

◆鵬学園の学生のみなさんの貴重な体験の一部になれたことを嬉しく思います。学生の方だけでなく、スタッフにとっても貴重な体験となりました。

食団連 家中事務局長総括:飲食店で働くことを、将来の選択肢に。今後も飲食業を志す若者支援を継続

最後に、今回の研修支援施策を主導した食団連家中事務局長の、視察を終えての振り返りと総括で、本レポートを終えたいと思います。

本施策の意義は非常に大きいと考えています。鵬学園の調理学科は県内唯一であり、石川県全域から食に携わる仕事を志す学生が集まっています。その中で、研修先が震災により被災し、将来の進路が閉ざされる可能性もあるという状況に危機感を覚えました。実績のなかった飲食店での研修に不安を抱える生徒もいましたが、実際には非常に生き生きと参加してくれており、将来の食の担い手を支援できたことは大きな意義があったな、と感じています。飲食店での研修を通じて、生徒たちの選択肢を広げられたことも重要な成果です。

また、鵬学園だけに限らず、近年、調理学科の生徒たちは、管理栄養士や給食事業を志望する傾向が強まっている中、飲食業にも興味を持ってくれる生徒が現れたことは、業界全体にとって大きな意味を持ちます。同校にとっても、震災中にもかかわらず例年の研修機会を途切れさせずに継続できたことは大きな成果といえるでしょう。

今後についても、今回の研修を通じて仕組みが見えたことで、同校のご希望さえあれば、食団連として引き続き支援を続けていきたいと考えています。学生のうちに飲食店の現場を経験することで、飲食業界への関心を高め、業界を支える人材を確保していくことにつながると確信しています。

本件に関するお問い合わせ先

一般社団法人日本飲食団体連合会
E-Mail  info@shokudanren

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